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ゴール前で「遊べ」

「遊べ」 これは中野がよく口にする言葉だ。

ゴール前…バイタルエリア内。守備者は必死で、思考が一極化…つまり、シュートブロックに1点集中するのである。その場面でGKを含めた守備者の裏をかくのはサッカーの醍醐味であり、裏がかければなんと楽しいことか。サッカーの喜びが凝縮する瞬間である。

でも、勘違いしないでほしい。

私はゴールまでのトリッキーなフェイントや切り替えし(カット)、もしくはループシュートを積極的にすすめているわけではない。パス(クロス)に対してのダイレクトシュートや思い切ってのミドルシュート…などなど、それらもゴール前の選択肢としては大事だし、サッカーの醍醐味のひとつだと思っている。

ではなにが言いたいか…

昨日の日本代表…。シュート数(11本対3本)で圧倒し、6割の支配率。でも、ゴール前で誰も遊んでいないのである。

必死なオーストラリアDF陣に対して、日本のFW陣もまた必死なのである。

シュート→ブロック! クロス→ブロック! シュート→ブロック! クロス→ブロック! この繰り返し。

俊輔-遠藤-長谷部-松井(大久保)のパス回しは良いが、引き分け狙いのオーストラリアには、誰かがゴール前で遊んでもよかったのかもしれない。

アルゼンチン代表でFCバルセロナのメッシ、2006年W杯で引退したジダン、現名古屋監督のストイコビッチ、フィーゴ、Rバッジォ、マラドーナ、ジーコ…みんなゴール前で遊んでいたように思う。彼らのダイレクトシュート、ドリブル、切り返し、ミドルシュート、ループシュート、ヘディング、すべて子供のころの遊びの延長線でしかない。

自分(子供)より体の大きな敵(大人)の心を欺いてゴールを決める、という遊び。

結論としては、日本代表も、アルマレッザのみんなもゴール前は大きなゆとりを持って望んでほしい。シュートやクロスだけでなく、相手守備者の心を読み、プレーを瞬時に変更できる“心のゆとり”

例えば、相手守備者が「シュートを防ぐ!」と察したら深く切り替え(カット)し、「シュートを打たないな!」と察したら豪快にシュートを打てばいい。

例えば、GKが「シュートを打つ!」を身構えたらGKごとドリブルで抜き、「まだ打たない!」と力を抜いたら鋭くシュートを打てばいい。

とにかく、ゴール前は子供の遊び場、「日本中のサッカープレーヤー達にもっと遊んでほしい」と、昨日の代表戦を見ながら、中野の言葉を思い出し、改めて思いました。

ヘッドコーチ 佐藤仁

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投稿: | 2009年2月12日 (木) 19時56分

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